ルワンダから日本が学ぶべきこと

 

日本の現状

突然ですが質問です。

10%

この数字は何を表しているでしょうか?

 

 

 

答えは、日本の衆議院議員の女性の割合です

「こんなに少ないの?」

そうです。下の画像を見てください。

出典:「共同参画」2019年6月号 | 内閣府男女共同参画局

先進国の中でも特に日本の女性議員は少ないです。「女性活躍社会」と打ち出している今の国会でも女性が発言しているところはほぼ見られません。これこそ、日本古来から続く"性別役割分業"を象徴しており、男性>女性のパワーバランスを日本人の頭の中に刷り込ませている原因です。最近では、女性でも管理職や重要ポストについたり、逆に男性が保育士など女性が多い仕事に就くことも受け入れられています。教育面では性別関係なく平等に授業を受けれるのに、社会はまだ昔の伝統を引き継いでいるのはどう見ても問題ですよね。さて、世界はどうなっているのでしょうか?

 

世界と日本

世界で女性の国会議員割合が高い国はどこでしょう?

福祉が充実している国だと北欧が有名ですか、女性が活躍している国はあまり知られていません。そんなに報道しても「おぉ。」とならない国が1位だからです。この国の内戦は教科書にも載るほどなので、1度は聞いたことがあるはずです。でも悲惨で残酷な歴史を持つこの国のイメージは、貧しい、治安が悪そうとマイナスなことが思いつくと思います。皆さんはわかりましたか?

 

ルワンダ共和国です

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ルワンダ国旗

 

世界の女性議員割合 国別ランキング・推移 – Global Note によると

1位  ルワンダ 55.70%

147位 日本   14.40%(衆参合わせて)

 

日本は最下位から数えたほうが早そうですね…

参考までに

・トップ3          |   ・ワースト3

1位 ルワンダ 55.70%     |  同率191位 パプアニューギニア  0.00%

2位 キューバ 53.20%   |          ミクロネシア連邦

3位 ボリビア 51.50%   |            バヌアツ      

             |    190位 イエメン 1.00%    

             |    189位 ハイチ 2.30%

 

トップ3に、先進国やEUが1か国くらいは入っているだろうと思っていましたが、意外にも、アフリカと中南米の国々とは正直驚きでした。中南米は割と経済的にも発展しているのでこの順位は理解できますが、約25年前はまだ紛争状態にあった国が、どうして世界で一番女性議員割合が高いのでしょう?

 

How women  are revolutionizing Rwanda

この動画は英語の字幕しかありませんが、専門用語以外は聞き取りやすいので飲み込みやすいと思います。

www.ted.com

彼女は、虐殺の血により崩壊して壊滅的状態にあった母国ルワンダを見捨てず、保健大臣として、子供たちや女性へのワクチンのキャンペーンを行い、HPVと呼ばれる子宮頸がんの原因ウイルスから彼らを救うなどたくさんの功績を残しました。

 

なぜ、ルワンダでは多くの女性が

国会議員として男性と同じように活躍しているのか?

 

この疑問の答えのヒントになることを彼女は話していたので紹介します。

 

"And imagine what would happen, if women were at parity with men all over the world. What a huge benefit we could expect."

もしも世界中の女性たちが男性と同等だったなら、何が起こると思いますか?なんて大きな恩恵・利益が私たちに期待できるでしょう。

 

"Because in general, we have different style of leadership: more inclusive, more empathetic, more caring for little children. And this makes the difference. Unfortunately, this ideal doesn't exist in the world, and the differences between men and women in leadership positions is too big."

一般的に、女性のリーダーシップの形は男性とは違いますより包括的で、共感されやすく、小さい子供たちのことを気にかけます。これらが男性と女性の違いです。残念ながら、この理想的な考え方は世界には存在しません。男性と女性のリーダーシップのパワーバランスは大きな差があるのです。

 

女性がより議会に参加すれば、日本の福祉は改善され手厚い保障が行われるでしょう。働く女性への支援、年金といった少子高齢化の中でも若年層への負担が軽くなるなど、目に見える変化があるはずです。しかし、国会議員を選ぶのは私たち有権者です。いまの政治に不満があるのは、彼らを選んだ私たちの責任でもあります。これからの政治を動かすのは、政治・経済の教育を受けている今の学生たちです。その教育が十分ではなかったりすると、政治に参加しない有権者が増え、私たちが主権を持っている自覚が薄れ、政治家は気が緩み、問題を起こすなど負の連鎖が発生します。だからこそ、教育は発展途上国でも先進国でも関係なく国の中では重要項目なのです。

 

 

小国ルワンダの行方と貧困

news.yahoo.co.jp

一方でルワンダは、大虐殺から約25年経過。

 

世界最速レベルの経済成長を遂げています。電気・水道・交通・通信・公衆衛生のインフラは整えられ、年平均経済成長率は約7%。すさまじい数字だということがわかります。

しかし、この国の問題はやはり、"貧困"です。発展途上にある国は経済成長も著しい一方で、ルワンダの人口の3分の2が、1日1.25ドル(約140円)での生活を強いられています。国連のデータ(目標1: 貧困をなくそう | 国連開発計画(UNDP))によると、全世界では8億人が1日1.25ドル未満で暮らし、安全な飲み水や食料が得られていません。この問題は、SDGs(持続可能な開発目標)の1番最初に言及されていますが、SDGsは聞き馴染みのない言葉かもしれません。過去投稿に#SDGs や貧困について書いたものがあるので、ぜひ読んでみてください。

 

miiiiiio.hateblo.jp

 

 先進国は、発展途上国から学べることはたくさんあると考えられます。

技術革新にばかりに集中し、根底の部分が揺るがされていることには気づかないまま、崩壊したときにやっと焦り始めます。それでは遅すぎると思います。今のコロナに対する政府の対応でも、対応が遅いという国民の意見が上がっていますが、日本の女性の扱い方は長い間、議論されやっと最近改善がみられてきました。解決に向けてはまだ時間がかかりそうですが、声を上げ続けることは不可欠だし、違和感を持ち続けることも大切です。社会になじむことはいいこともあるけれど、それは良くないこともあることを心に刻んで生活していきたいです。