コロナ禍の大学教育の真実
個人的な話ですが、
実は、大学の授業が始まってから”半年”が経過しました。
つまり、私が大学生になってから、既に”半年”以上が経過しているということです。
正直、私の心の時計は、完全に高校3年生で止まっています。
最近では、報道で、大学生の”学び”が止まっていることが取り上げられているのもよく見かけます。
正直、この報道を見て感じたのは「今更気づいても遅い。」ということです。
今日は、ある私立大学1年の私を例に、大学教育の真実を伝えたいと思います。
授業形式はどうなってるの?
約90%、オンライン授業です。
これは日々、テレビでも取り上げられていることなので、ご存じの方も多いでしょう。
なぜ90%なのか?残りの10%はなにか?
私の大学では、前期はすべてオンラインによる遠隔授業でしたが
後期から一部対面授業が許可されました。
対面授業が許可されたといっても、オンライン授業でその講義を受けても
単位を取得できるようになっているので、必ず大学に行って授業を受けないといけないというわけではないです。
コロナの感染拡大で、地方の実家に帰省している学生、ただ通学するのが面倒な学生は、
対面授業ができる講義でも、オンライン授業を自ら選択していることもあります。
対面授業に行く場合、大学構内に入るときに、自分の氏名、所属、学年、立ち入った場所等を記録する紙が配布され、大学から出る際に必ず提出しないといけません。
約10%ほどの講義は、対面で行われていますが、コロナ前と比べると、段違いに大学内にいる学生が減ったと思います。食堂の席数も少なくなり、営業時間も短縮され、学生が集まらないような仕組みを大学側がつくり、感染拡大防止に努めています。
授業の質は?
5月・6月頃は、小学校でもオンライン授業が取り入れられていましたが、機材やネットワーク、生徒を直接確認することができない教師の不安などが問題になっていましたよね。
それでも、今では基本的に多くの小学校~高校までは対面授業が行われています。
今の大学のオンライン授業はどうなのか?
正直、授業の質は低いと思います。
私は、大学1年なので今まで大学で講義を受けたことはありません。
それでも、対面授業になるべく近い形でオンライン授業は可能だと思います。
教授の中には、
- 授業なし、課題を指示するのみ
- 30分の授業動画のみ、課題なし
上記に挙げた例は、あくまでも私が今までに取った講義のなかにあったものです。
普段の講義であれば、1コマ90分ですが、オンデマンドで授業動画を視聴する形の講義の場合、ほとんどが30~60分程度でちゃんと90分間授業が行われることはほとんどないのが現状です。
リアルタイム授業は?
対面授業であれば、大教室で行われるはずの200~300人ほどの講義は、Webex(ウェベックス)や zoom(ズーム)を活用しながら、リアルタイムの授業が行われます。学生側の回線トラブルなどで、必ずしも講義がスムーズに聞けるわけではないです。大人数の授業では、学生は基本、カメラとマイクをオフにすることが求められます。大人数の授業で全学生がカメラとマイクをオンにすると、回線がつながりにくくなってしまうので、リアルタイムの授業ではより”一方通行的”な授業が行われています。
大学生だからこそわかるオンライン授業のメリット
通学時間が浮く
例えば、対面で1限(9時開始)の授業がある場合、私の場合は、遅くとも8時には起床しなければいけないですが、オンラインでリアルタイムの授業であれば、8:30に起きたとしても、朝ごはんをゆっくり食べることもできるくらい時間に余裕が生まれます。
好きな時間に授業が見れる
オンデマンド授業であれば、授業の公開期間内であれば、早朝でも深夜でも自分の都合のいいときに見ればいいので、対面授業よりもフレキシブルに動くことができます。
積極的に自分の意見を言うことができる
Webex(ウェベックス)や zoom(ズーム)では、”チャット”や”コメント”と呼ばれる、そのオンライン授業に出ている誰もが簡単に書き込むことができる機能があります。
教授は学生の意見を聞くために、学生は教授に質問するためにその機能を使っています。基本的に学生はカメラがオフなので、恥ずかしさはなく積極的に自分の考えを言うことができるのは、いいと思います。
大学生だからこそわかるオンライン授業のデメリット
人間関係が広げにくい
基本的に教授の顔しかわからない状態で講義を受けるので、同じ学年や学科でも知らない人ばかりで、オンライン授業でコミュニケーションを取ることは難しいです。
授業以外の話になりますが、今年はサークルなどの新歓もオンラインで行われたので、同学年はもちろん、上級生とのかかわりも極端に少なくなっています。
”学び”に対するモチベーション低下
私が個人的に、1番のオンライン授業のデメリットだと思っていることが
この勉強・学習に対するモチベーション低下です。
オンデマンド授業では、授業の動画は YouTube や Zoom などで画面録画されたものが多いので、視聴時に動画の速度を変更する機能が付いています。
学生たちは、1.5倍や2.0倍などにして、早く授業の動画を見る工夫をしています。それが、学生の勉強効率を上げるために使われているならいいと思いますが、”聞き流し”のようになっている可能性も考えられます。
リアルタイムの授業でも、カメラがオフになっていることが多い学生側は、何をしていても教授に見られることがないので、気が緩んでいます。寝ながら、ご飯を食べながら、歯を磨きながら、別の授業の課題をやりながらなど、”ながら学習”の習慣づけになってしまうのではないかなと思います。
学生がちゃんと授業を受けているのか確認するために、カメラをオンにすることを必須とする教授もいますし、出席確認を”チャット”などの機能で行ったりと、大学側も工夫しています。
さいごに
今回は、私の大学を例に挙げ、大学教育の”今”を見つめてみました。
対面授業よりも質が落ちているのに、学費は安くならないことに
疑問を抱いている学生の1人の私の目線で、現状と問題をあげてみました。
たった数年間しかない大学生活の1年が特殊な形になってしまったことに
ただ嘆くのではなく、ポジティブな方向にとらえていければ
この普通とは違う大学生活が”特別”になるのではないかと思います。